幅広く楽しめるイタリアン

イタリアンと言えばパスタ

イタリアンを知るなら、まずはパスタの種類を覚えるのが一番でしょう。
日本で最初に認知されたのはスパゲティですが、それはたくさんあるパスタの中のほんの一つです。
パスタは小麦粉をこねて作る食品で、日本の麵と同じようなものですが、シート状にして使うこともあります。
麵として大きく分けるとロングパスタとショートパスタになりますが、細かく分類すると数百種類以上にもなると言われています。
ロングパスタの代表格は、スパゲッティ、平べったいフェットチーネ、楕円形のリングイーネなどがあります。
ショートパスタは穴のあいたマカロニ、マカロニを斜めにカットしたペンネ、貝の形のコンキリエッテ、ねじれたフジッリなどがあります。
また、乾燥パスタと生パスタもかなり食感が異なり、主に食べられている地域も異なります。
ここに調理法が加わると、茹でてソースと絡めたパスタアシュッタ、スープに入れたパスタインブロード、オーブンで焼いたパスタアルフォルノと種類が変わります。

イタリアンのチーズ

イタリアンでアレンジに欠かせないもう一つの食品がチーズです。
調理方法も多く、全世界で1000を超えると言われますが、イタリア伝統食と言えばパルミジャーノレッジャーノです。
1000年以上も前からある言われているこのチーズは、日本でもパルメザンチーズとして昔から知られています。
そのチーズの中にも様々な種類がありますが、フレッシュチーズは熟成させないチーズです。
近年とても人気の高いモッツァレラはフレッシュチーズの代表格です。
ハードチーズは削って使うくらい固いもので、パルミジャーノ・レッジャーノが代表格です。
青カビタイプは緑色のカビが混じっている癖の強いチーズで、ゴルゴンゾーラが有名です。
白カビタイプは日本人にも人気が高いカマンベールが有名です。
臭みの強いウォッシュチーズやプロセスチーズなど、他にも非常にたくさんの種類があります。

イタリアンと言えばトマトとオリーブ?

イタリアンに欠かせない要素と言えば、やはりトマトとオリーブでしょう。
でもこれは南イタリア地方で主に使われるもので、北イタリア地方では実はあまり使われていません。
つまり、一言でイタリアンと言っても、地域によってとても大きな差があることが、一番大事な基礎知識です。
特に南北の違いは大きく、北はバターや生クリームを使った濃厚な料理が多く、南は魚介類やオリーブ、トマトを使った料理が多いです。
地域で素材も調理法も大きく異なるのは、同じく南北に長い日本でも言える食文化でしょう。
北海道と沖縄とでは食材も調理法もまったく異なりますから、日本料理と一言では言えないのと同じです。

みんな大好きパスタ

世代を問わず愛されるパスタ

パスタはお子様から高齢者まで世代を問わず、愛されている人気メニューです。
中にはご飯よりパスタが好きで、3食パスタでもイケるという方や、実際に3食パスタという方もいるほどです。
パスタというと、スパゲッティとイコールにされることが多いですが、実際にはスパゲッティはパスタの1種類であり、イタリアには様々な太さや長さ、形状のパスタがあります。
日本人に馴染みのあるスパゲッティを中心に、それより細めでソースと絡みやすいカッペリーニ、スパゲッティより少し太くモチモチ食感が楽しめるリングイネ、ステーキなどの付け合わせとしてもよく登場する平たいフィットチーネのほか、ラザニアやマカロニ類もパスタの一種です。
いずれも、一度くらいは何処かで食したことがあり、マカロニサラダやナポリタン、ミートソースなど家庭の食卓でも定番の人気メニューといえるでしょう。

和風パスタも人気

パスタというとイタリアのイメージがありますが、日本では様々なテイストの和風パスタも生み出されています。
明太子やたらこをほぐして和え、ネギや海苔を散らしたり、納豆パスタや和風きのこスパゲッティも、ファミレスや喫茶店、洋食レストランでも定番のメニューになっているほどです。
イタリアンと思われているナポリタンも、実は日本で生まれたものですし、王道のミートソースも本場のイタリアとは少し違って、あっさり目につくられています。
イタリアではオリーブオイルを多用するため、日本人には少しくどく感じられる場合がありますが、日本のレストランやご家庭で提供されるパスタソースは食材の味を大切にパスタに絡むように工夫されているものが多いものです。
醤油などをプラスする方もおり、そのせいか、ミートソースパスタをおかずにご飯を食べるという方もいるほどです。

グルテンフリーのパスタも登場

老若男女問わず、大好きな方が多いパスタですが、最近では糖質制限ダイエットが流行ったり、グルテンフリーがブームになるなどして、食べたいけれど我慢している方も多いのではないでしょうか。
そんな時代の流れやトレンドをキャッチアップして生まれてきたのが、グルテンフリーのパスタです。
パスタの主原料である小麦に多く含まれるグルテンが気になるという方のために、米粉や玄米などの日本の食材やトウモロコシなどの別の穀物を使ったパスタも登場しています。
また、糖質制限ダイエットをされている方向けに、こんにゃくなど低カロリー食材を使ったパスタ風の食品も登場しているので、上手にとり入れて楽しみましょう。

メンバーや目的に合わせて選びたいイタリアンレストラン

学生さんや子供連れにも安心の雰囲気

イタリアンレストランといっても、様々な雰囲気のお店があるので、食事をするメンバーや利用の目的に合わせて選ぶといいでしょう。
学生さんが気軽に食事に行ったり、お子様連れでワイワイと家族でのお食事を楽しみたいなら、チェーン系のイタリアンのファミレスやパスタやピザが気軽に楽しめるお店がおすすめです。
本場イタリアでいうなら、大衆食堂を意味するオステリアやピザ専門店のピッツェリアといった位置づけにあたり、日本でもオステリアやピッツェリアといった名称を掲げた個人店などを選んでみるのもいいでしょう。
ちなみにイタリアンを提供する日本のファミレスは、イタリア人が本場以上と絶賛するグレードで、お値段は安くて雰囲気も気軽でも味は抜群です。
イタリアにはない日本流のイタリア料理もありますが、それぞれが好きなものを頼め、シェアして食べてもマナー違反にならないカジュアルな雰囲気も魅力です。

女子会や主婦友ランチにお洒落な雰囲気

女子会や主婦友やママ友のランチとなれば、スタイリッシュなお店でお洒落な雰囲気の中でSNS映えもするような料理を食べたいものです。
イタリアで修行したシェフなどが運営する個人の専門店や、ご夫婦で営んでいるお店などがおすすめです。
イタリアでいうなら、高級レストランの次のグレードに当たるトラットリアという位置づけといえるでしょうか。
そのため、店名に「トラットリア」と掲げたレストランなら、雰囲気的にもお料理的にも女性ウケすること間違いなしです。

デートや特別な日に上質な雰囲気

彼女の誕生日のお祝いやクリスマス、プロポーズをしたい時など恋人との大切なディナーや、結婚記念日や家族の特別な日のディナーにはゴージャスな雰囲気や高級感ある雰囲気でイタリアンのコースなどを頂きたいものです。
イタリアではドレスコードがある場合や、テーブルマナーにも忠実性や気品を求められる高級レストランのことをリストランテと呼んでいます。
日本でも最近では「リストランテ」を掲げるレストランが増えています。
本場イタリアのリストランテで修行してきたシェフが運営しているお店のほか、イタリアの高級ブランドがシェフを招いて直営しているレストランなどもあります。
中には何ヵ月も予約がとれないお店などもありますので、記念日などの予定が決まったら早めにお店を探して予約するのがおすすめです。
当日は男性ならスーツにネクタイ、女性ならワンピースなどで着飾って、お店の雰囲気に恥じないように装い、上質な時間を過ごしましょう。

カジュアルから本格派まで幅広いイタリアンレストラン

単品かコース料理かを決める

イタリアンレストランとひと口に言っても、チェーン店のパスタ屋さんからフルコースの本格イタリアンまでさまざまにあります。
イタリア料理を心地よく楽しむなら、目的と予算に合わせて評判の良いお店を選びたいものです。
たとえば、気の置けない友人同士でイタリアンを食べるのなら、ピザやパスタといった気取らない料理が最適でしょう。
さらに、ピザ好きの人にとっては、パスタ屋さんにあるピザではなく、ピッツェリアで食べることが満足感につながります。
同じようにパスタにうるさい人なら、ファミリーレストランのパスタではなく、いろいろな種類のパスタがそろった専門店がおすすめです。
イタリアのコース料理が食べたいという場合は、リストランテやトラットリアを選ぶと良いでしょう。

リストランテとトラットリアの違い

本格的なイタリア料理が食べられるレストランは、主にリストランテと呼ばれます。
元々は正装が求められるような格式の高いお店のことを指していましたが、カジュアルな風潮を好む現代ではハードルが低いお店もずいぶん増えてきました。
リストランテよりも庶民的で主に家庭的な料理を提供しているのがトラットリアです。
高級なリストランテにくらべるとリーズナブルな料金でコースメニューが楽しめます。
さらにカジュアルな雰囲気を持っているのがオステリアと呼ばれるお店です。
いわば、イタリア版の居酒屋といったお店で、大衆的な料理を提供しています。
この他にも、ワインとそれに合うおつまみがそろったエノテカと呼ばれるワインバーがあり、イタリアワイン好きの間で人気となっています。

地方色豊かなイタリアン

南北に長く三方を地中海に囲まれたイタリアは、地域によって気候的にも大きな違いがあります。
その変化に富んだ地域性が、多くの地方色豊かなイタリア料理を生み出しています。
有名なところでは、ナポリのピッツァ、ミラノ名物のカツレツやリゾット、フィレンツェ風ビフテキといったメニューになるでしょう。
イタリアンレストランの中には、オーナーシェフゆかりの地の郷土料理を売りにしているお店もあるので、興味のある方は地方別でレストランを選んでも面白いと思います。
また、日本の食材とイタリアンを融合させた料理を得意とするシェフのお店も人気があります。
北海道函館のイカ墨を使ったリゾットや、阿蘇の自然豚を原料としたサルシッチャ、京都賀茂なすのカポナータなど、日本でも地方色を取りいれたイタリアンが増えてきました。
バラエティー豊かなイタリア料理をお気に入りのレストランでお楽しみください。

人気のイタリアンのメニューを知っておきたい

肉料理や海鮮のメニューがお勧めです

イタリアンのレストランは、比較的カジュアルな雰囲気のお店だけでなく、高級感のあるお店もあるので、幅広い年代の人に人気があります。
地元で評判のお店では、安全性の高い産地から肉類や魚介類、野菜類を仕入れており、体のデリケートな人も安心して食事が楽しめます。
大切な人の誕生日や記念日では、フルコースをオーダーする人が多いですが、メインディッシュには肉料理や海鮮を使った料理がお勧めです。
バルサミコ酢などを使った専用のソースを付けてくれるので、食材の美味しさが引き立ちます。
オリーブオイルは天然の植物で採取されたオイルなので、優れた抗酸化作用があり、美容や健康維持に役立てたい人に人気です。
ピザなどにオリーブオイルを付けて食べると、風味が良くなり、美味しさを引き立たせる効果があります。

イタリア料理ならセンター南にあるTrattoria al Borgo(トラットリア アル ボルゴ)

パスタやピザは定着した人気があります

カジュアルで庶民的な雰囲気のイタリアンのお店では、トマトソースやにんにくを使った、パスタが定着した人気があります。
トマトソースをベースにしたパスタは根強い人気がありますが、濃厚なクリーム系のパスタはソースと絡みやすく、服が汚れにくいので女性には人気があります。
合コンや女子会などでお店を利用する場合は、取り分けができるピザは根強い人気があります。
塩麹などで調理をした地元の野菜を使用したピザや、濃厚なチーズやシーフード、生ハム、ソーセージなどを使った商品がお勧めです。
高品質な石窯を使用して調理をしているお店が増えているため、外はかりっとしており、中身がふんわりとしたピザ生地が特徴です。
パスタやピザはなるべく温かいうちに、食べるのが大切なマナーになっています。
豊富な具材を取り扱っているので、飽きずに食事を楽しめます。

上品な甘さのドルチェを味わってみよう

イタリアンのコース料理を味わった後は、お店で人気の高いドルチェを提供してもらえます。
イタリアンのお店では、マスカルポーネチーズやコーヒーなどを使用して作ったティラミスや、季節の果物を使用したミルフィーユなどが定着した人気があります。
優しい甘味が特徴で、上品な味わいなので女性だけでなく、甘い物が好きな男性にもお勧めです。
優しい香りと深みのある苦さが特徴のイタリアンコーヒーと、一緒に味わうとドルチェの美味しさが引き立ちます。
口コミで人気のお店では、信頼できる産地の人気の銘柄のコーヒー豆を提供しているので、グルメな人も満足できます。
清潔で落ち着いた雰囲気のレストランでは、接客マナーの丁寧なスタッフが在籍をしているので、リラックスして食事を楽しめます。

日本と同じく南北に長い国

日本の食文化と似ているイタリア

日本人はイタリアン好きが多いですが、それは日本とイタリアが風土的にも良く似た国であるからでしょう。
どちらも南北に長い国土を持ち、周りを豊かな海で囲われています。
イタリアンで良く使われるバルサミコ酢やオリーブオイルも好きな日本人が多く、小麦粉を使ったパスタも日本の麵料理と良く似ています。
魚介類、野菜類、肉類など多様な食材をそのまま活かした料理も多く、味付けもシンプルなものが多いです。
醬油や味噌は現在ありませんが、ルネサンス以前には醬油に似た調味料があったことも分かっています。
イワシなど青魚を良く食べるのも同じ、カルパッチョなど、新鮮な生魚をそのままいただく食文化も同じです。
生、焼き、揚げ、茹で物煮物と、調理法が多彩なのも一緒ですね。
海の幸にも山の幸にも恵まれた食文化を持つ国は、実はそんなにはないのです。

郷土食が楽しいイタリアン

和食と一言で言っても、日本にも地方ごとに様々な郷土食があります。
それと同じように、イタリアンにも地域ごとに郷土食と言える食文化や料理があります。
北半球で南北に長いということは、北は寒く南は暑くなり、同じ国でも気候差がかなり大きくなるのも一緒です。
北イタリアは肉製品や乳製品が多く、バターや生クリームなどを使ったこってりした料理が多いのに対し、南はオリーブオイルであっさり仕上げる料理が多く見られます。
同じパスタでも味付けが異なりますから、それを知った上でイタリアンやワインを選べるようになると、実に楽しい食選びが出来るようになるでしょう。
日本では、一概にどちらのイタリアンが人気とは言えませんが、おおむね南イタリアの料理のほうがイメージが強いようです。
ただ、寒くなってくると鍋料理や煮込み料理が恋しくなるように、イタリアトスカーナ地方のこってりした煮込み料理やしっかりした赤ワインなどは、日本の秋冬にはピッタリでしょう。

軽めでカジュアルな行きやすいお店

イタリアンが日本で人気になったのは、オシャレな海外のレストランであっても、比較的リーズナブルな価格でカジュアルな店が多かったからでしょう。
フレンチはしっかりしたコース料理で、たまに奮発して行くイメージがありますが、イタリアンは気軽でいつでも行けるイメージを持っている人も多いです。
仕事帰りに同僚と飲みに行ったり、女子会を開いたりするのに適していて、わいわい楽しめる居酒屋の雰囲気です。
メニューも多くつまみ料理も多いので、飽きが来ないというのもメリットです。
イタリアンは日本の食卓でもすっかり定番の料理となっています。
すでにイタリアンとは言えない日本オリジナルの料理になりつつありますが、それだけ馴染み、愛されている海外の料理と言えるでしょう。